
リスティングとは、椎骨の変位を三次元に記号化したものを言います。正確に矯正をする為には絶対必要なものです。
例えば、右変位だったらR、左変位だったらL、上方変位だったらS、下方変位だったらI・・・こんな感じです。
又、このリスティングには術者が矯正の時に接触する箇所(コンタクトポイント)も併せて記載します。
例えば、棘突起ならSp、乳頭突起ならM、椎弓ならL・・・こんな感じです。
椎骨は3次元に変位する為、単純にズレといっても1つの椎骨で10数パターン(第5腰椎では12パターン、第1頚椎では18パターン)存在します。これを全て判断しアジャストメント(矯正)しています。
正統派カイロプラクティックでは、予測や経験で椎骨の変位の方向を判断するのではなく、科学的な検査を用い正確な変位の方向を導き出しアジャストメント(矯正)しています。また、このリスティングは毎回カルテに記載しています。記載しておく事で、前回どこをアジャストメントしたのか?前回と比べてサブラクセーションがどのように変化していったのか?を判断しています。
リスティングは、パーマー系かナショナル系かでも表記の仕方が変わってきます。
当院はパーマー系で表記しています。



ガンステッドシステムに基づき以下の5つの検査をしていきます。この検査により矯正する箇所とリスティングを導き出します。
1:視診(ビジュアリゼーション)
動作(歩く姿勢・座っている時の姿勢、立ち方など)や身体の歪み具合(耳の高さ、肩の高さ、腸骨陵の高さ、脚の長短足、尻の形状など)を確認します。
2:静的触診(スタティックパルペーション)
筋肉のはり、皮膚表面の汗ばみ、皮膚表面のかさつき、皮膚の黒ずみ、ほくろや体毛など、皮膚表情を読み取ります。
慢性のサブラクセーションのある箇所は皮膚が何かの変化している事があります。
又、圧痛の有無や浮腫などを探します。
3:温度検査(インストルメンテーション)
ナーボスコープやC-3000サーモグラフィーによって、脊柱をまたいだ左右の皮膚温度の差を測定します。
急性の症状は炎症症状により皮膚表面温度が高くなり、逆に慢性症状は表面温度が低くなります。
この特性を利用し、サブラクセーションの箇所を絞っていきます。
4:動的触診(モーションパルペーション)
仙腸関節や各椎骨の可動を検査し、可動が消失ところや可動が亢進しているところを探します。
可動が消失している箇所にはサブラクセーションが存在し神経圧迫を伴います。
もしレントゲンがない場合、このモーションパルペーションを中心にリスティングを導き出します。
5:レントゲン解析
近隣医院で撮ったレントゲンフイルムを使い解析を行います。
レントゲンを用いる事で触診だけでは得られない様々な情報を得る事が出来ます。
椎間板の損傷具合、椎骨の変位の程度、奇形の有無、歪みの全体像などの情報から、正確なリスティング・矯正する箇所や順番などを決定していきます。
又、施術前のイニシャルデータとしても有効活用します。

脊柱の1個1個の椎骨は左右対称でしょうか?
いいえ違います。人間の顔が左右対称でないのと同じように、骨の形にも違いがあります。棘突起の形状異常、横突起の肥大化、腰椎の仙骨化(腰椎横突起と仙骨が融合してしまう事)、二分脊椎症などの奇形があります。
また脊柱を構成している椎骨の数(頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個)は人間誰しも同じ数なのでしょうか?
これまた違います。頚椎が1個多く8個だったり、腰椎が1個多く6個だったり、腰椎の仙骨化によって腰椎が1個少なく4個の状態だったり・・・このような奇形もよくあるケースです。この為、触診だけでは、サブラクセーションの方向や形・数の違いを正確に知ることは困難なのです。
レントゲンが無い場合は様々な検査で原因箇所やリスティングを特定していきますが、レントゲン解析を組み合わせる事で、より正確に導き出す事が出来ます。その結果として、患者さんをより正確により安全にアジャストメントする事ができ、早期改善に導く事が出来ます。

1)正確なリスティングの把握
レントゲンフィルム上に基準線を設け、それに対してどの椎骨がどちらの方向に変位しているのかを解析します。導き出したリスティングと矯正時のコンタクトポイントをフイルム上に記載します。
2)椎間板の損傷具合の把握
椎間板の損傷具合を急性期(D1)~慢性期(D6)に段階表記しその状態を把握します。
サブラクセーションしている期間が長ければ長い程、椎間板が退化していきます。
※サブラクセーションについて サブラクセーションの退化 参照
3)矯正椎骨の優先度の把握
サブラクセーション(本当のズレ)とカンパンセーション(補正のズレ)を確認し、矯正の優先度を決定します。
※サブラクセーションについて サブラクセーションとは? 参照
4)奇形の有無の把握
椎骨の数が多い(少ない)、腰椎の仙骨化、横突起の肥大化など奇形の存在を把握します。
◆レントゲン解析により得られる患者さん側のメリット
1)症状の共感
レントゲンを介し、サブラクセーションの箇所・進行度等、説明出来るので症状の共感が得られる
2)治療方針の共感
どこをどのように、又どういう順番で矯正するのか共感が得られる。
3)経過の共感
アジャストメント後のレントゲンを撮る事によって、施術後の経過を共感できる。


ナーボスコープとは神経圧迫測定器の事です。ナーボスコープの検査は当院でまず最初に行う検査です。
ナーボスコープはアメリカのカイロプラクターの中では、ごく一般的に使われている検査機器であり、この機器を使う事により主観的になりがちな検査を客観的に確認できます。
仕組みはこんな感じです。背骨を挟んだ左右の皮膚温度差は0.3度以内が正常範囲です。しかしサブラクセーションにより神経圧迫が起こると炎症反応が起こり、皮膚の表面温度が高くなります。逆に慢性のサブラクセーションがあると皮膚の表面温度は低くなります。この温度差を示す針の振れにより、サブラクセーションがどこにあるのか?またその程度はどうか?急性か?慢性か?などを確認していきます。又、矯正後の変化を確認する時にも使用します。
しかしこの機器から得られる情報はおおまかなサブラクセーションの位置だけしか教えてくれません。その他の検査を組み合わせながらサブラクセーションのリスティングを導き出します。
薬を服用していますと背中の温度差が出にくくなる為、当日の摂取は極力控えて頂く事をお願いしております。
⇒施術について