不妊

不妊

病院や薬に頼らない選択から5ヶ月後に自然妊娠

30代女性
来院に至った経緯
高校生の頃から生理痛がひどく、学校を休む事もたびたびありました。母親も生理痛があるので女性はみんなこんな感じだと思って市販の薬で対処していました。20代に入りPMSの症状が強くなりピルを服用して対処していました。2年前に結婚、ピルの服用もその頃からやめる事にしました。子供は自然に出来るものだと最初は気にしていませんでしたが、1年経ってもなかなか子供が出来なかった為、病院に行って検査をしたところ不妊症と診断されてしまいました。最初はタイミング療法で様子をみていたがなかなか授からず、病院で次のステップとして人工授精を勧めらました。不妊治療の費用はとても高額なのも気になりましたが、薬や病院が介在する妊娠に非常に抵抗があり、自然妊娠こそ本当の妊娠だという強い思いが主人と共通であった為、色々とネット検索をした結果カイロプラクティックにたどり着きました。最初は近所にあったカイロプラクティック院に通ってみましたが、毎回サプリメントなどを買わされる事で不信感が募り、本当のカイロプラクティックをやっているところを色々検索した結果、花みずきカイロプラクティック院さんを見つけ来院しました。
初診の状態
  • 01

    左の骨盤の可動域制限

  • 02

    腰椎棘突起に黒ずみと皮膚の乾燥

  • 03

    仙骨におおきな浮腫

経過と内容
ナーボスコープによる体表温度の検査では仙骨左側と第2腰椎において激しいブレイクがあり、神経圧迫を確認しました。静的触診では仙骨に広範囲で浮腫があり、左骨盤の可動域制限や背中の左側が広範囲で緊張していました。また第1~第3腰椎にかけて棘突起部分に黒ずみと皮膚の乾燥がみられました。動的触診では仙骨と第2腰椎で可動性が制限されていました。妊活中であったが患者さんの意向もありレントゲン撮影をおこないました。レントゲン評価では、腰椎5番の椎間板レベルはD3で2−5年くらい負担がかかっている状態が見受けられ、また仙骨では第二仙骨部で左後方変位していました。

ASLA
T9PLI-T
L2PRI-M
P-L

体表温度検査と静的触診、動的触診など総合的な検査結果から初期集中期として週1回のケア計画を提案しました。腰部骨盤部では仙骨を優先し、ケアを始めて4週後(4回目のアジャスト)では、浮腫が小さくなり、骨盤の可動域が広くなり良い傾向になりました。 引き続き、左の仙腸関節と上部頸椎のアジャストメントを行い、仙骨の浮腫と関節の可動性が良くなるまでアジャストメントをおこないました。ケアを初めて2ヶ月後(8回目のアジャスト)では、左の骨盤の動きが継続できるようになっていたので、来院周期を10日に伸ばして様子を見ていく事にしました。ケアを始めて3ヶ月後(11回目のアジャスト)には仙骨は完全に良くなりましたが、腰部の可動性が完全でなかった為、アジャストメント箇所を仙骨から腰椎に移行しました。その辺りから体温が上昇し、腰部の乾燥していた皮膚もしっとりとなり、生理周期も安定してきました。そして5ヶ月後(17回目のアジャスト)に懐妊されました。

考察
脚を組む癖や横座りの癖などがあるようで、日々の生活習慣の乱れから腰部や骨盤部にサブラクセーションが生じたと推測されます。特に仙骨の歪みがレントゲン上でも大きく、仙骨上にも大きな浮腫がありました。仙骨の傾きは、仙骨から子宮につながる仙骨子宮靱帯に影響を与える為、子宮にねじれが起こっていた事が妊娠しにくい環境を作ってしまっていたと推測されます。また第2腰椎はホルモン分泌にも影響を与える為、腰部のサブラクセーションにより、神経の流れが阻害され、女性ホルモンのバランスに必要不可欠なエストロゲンとプロゲステロンの分泌に悪影響を与えていたと考えらます。適切な女性ホルモンを分泌するためには、まず脳が体の状態を把握する必要があり、サブラクセーションが除去され脳が体の状態(特に子宮ら卵巣の状態)をしっかりと把握することができた事で、適切な女性ホルモン分泌が行われ、妊娠が促進されたと推測します。臨床において妊活中にカイロプラクティックの可能性を信じて来院される方は非常に多いですが、本来ならば妊活する前、もっと言えば結婚する前、もっともっと言えば生理痛があった高校生の頃からカイロプラクティックを受けていれば、妊活中に慌てる事がなく、もっとスムーズな妊娠を迎えられたのではないかと考えています。

執筆者孕石 尚志

昭和48年7月 静岡県島田市出身
東京カイロプラクティック師協会認定の附属治療院にて副院長を任され、2005年7月島田市にて開業。近隣医院と提携したレントゲン評価を導入した正統派カイロプラクティック院として評価され、新規患者の約7割が紹介という広告に一切頼らない口コミによるネットワークを確立。現在ではカイロプラクティック界の名門シオカワスクールにて、塩川満章D.C.の内弟子として、塩川雅士D.C.のもとカイロプラクティックの講師として精力的に活動中。

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