女性の半数以上が便秘に悩まされている!
「慢性便秘症診療ガイドライン2017」の定義では、「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態を便秘」としています。
通常は1日に1~2回排便がありますが、3日に1回だとしてもスムーズに排便でき、スッキリ感があれば便秘ではありません。逆に毎日出ていても、残便感があってスッキリしない、便が硬く、お腹が張って不快感があるなら便秘と考えられます。つまり、便秘は人それぞれのすっきり感が基準と言えます。では、一体なぜ便秘が起こるのでしょう。
便秘の根本的な原因のひとつが、大腸の便を押し出す力が弱っていること。便が腸にあるのに、押し出せないことで便秘になってしまっているのです。便を押し出す力が弱る要因はいくつかあり、ストレスで腸が緊張状態になること、忙しくて便意を我慢することで直腸の反応が鈍くなること、そして運動不足があげられます。
便秘を引き起こす原因1:ストレス
腸は、自律神経と深い関わりがあり、交感神経が優位の時は腸が動きにくくなります。体にストレスがかかって交感神経が優位になると、腸の働きが抑制され便秘になりやすくなります。また、ストレスがかかると腸の悪玉菌も増加。ストレスで下痢を起こす場合は、自律神経が乱れて腸が過敏になること、腸内細菌のバランスが悪くなることが原因と考えられます。
便秘を引き起こす原因2:便意の我慢
「トイレに行きたい!」と感じても、忙しいからと便意を我慢してしまうと、便意をもよおすセンサー「排便反射」が鈍くなってしまいます。便が直腸に送られてくると脳に指令がいって便意をもよおすのですが、我慢しようと思えばできてしまう微妙な感覚です。そのため「あとでトイレに行けばいい」と我慢するのを繰り返すと、便意を感じにくくなり便秘になってしまいます。
便秘を引き起こす原因3:運動不足
体は排便で腹筋に力を入れていきむことで、スムーズな排便ができるようになっています。運動不足だと、腹筋が衰えてしまい便を押し出す力も弱くなります。運動は、腸全体に刺激を与えて動きを活性化しやすくするので、便秘解消におすすめ。激しい運動でなくても大丈夫。ウォーキングでも、インナーマッスルに繋がる太ももの筋肉を大きく動かすので効果があります。