カイロプラクティックの歴史

カイロプラクティックは1895年9月18日　アメリカのD.Dパーマーによって発見されました。召使いのハーヴィーリラードに首の矯正を行った瞬間、17年間患っていた難聴が改善されたのがはじまりです。それから今日まで多くのカイロプラクター・科学者により、背骨と病気について研究され発展してきました。120年以上もの歴史があるアメリカ発祥の代替医療です。カイロプラクティックは現在世界85カ国以上に広まり、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスなどおよそ44の国と地域で、専門職として国家資格化され、世界保健機関WHOにより補完代替医療として認められた国際的なヘルスケアです。カイロプラクティックが法制化されている多くの国では、カイロプラクターはプライマリーケアの医療従事者として、レントゲンの撮影や診断行為が認められています。そのため、腰痛や頸部痛を初めとする筋骨格系の症状に広く対応しています。また筋骨格系以内の問題でも、長時間のデスクワークからくる姿勢への影響、医療機関では異常がないと判断されたにも関わらず体調が優れない疲労感があるといった状態、スポーツによる怪我からのリハビリ、日常の健康管理といったようなことにもカイロプラクティック利用されています。

カイロプラクティックとは？

サブラクセーションをアジャストメントする専門職です。サブラクセーションとは脊柱において物理的・科学的・または心理的な要因により、1つの椎骨がその下の椎骨に対して微妙にずれたり、またはその位置の椎間板が変形、腫脹したりして、その問題箇所で脊髄神経に問題（圧迫や牽引等）を起こした状態の事であり、そのサブラクセーションを手技によって椎間板の変成を修正し神経圧迫を除去する事をアジャストメントと言います。カイロプラクティックは骨をボキボキする事でもなく、曲がっている骨（側弯）をまっすぐにするものでもありません。ボキボキ音が鳴るのはアジャストメントの過程であって、曲がっている骨が整うのは問題箇所を改善していった結果に過ぎません。

サブラクセーションとは？

サブラクセーションとは、Sub（～より下の）Luxation（脱臼）を合わせた造語で、骨自体の問題ではなく、椎間関節のすきまをとおる神経の情報伝達が異常を起こし、骨をつなぎ支えている椎間板のショック吸収力と可動性(動きとバランス)に影響を及ぼすことを指します。サブラクセーションは、身体の中枢である脳と身体の通信回路である神経の流れを阻害してしまうため、結果としてさまざまな身体機能の異常をおこします。サブラクセーションが適切な処置を受けずに放置されると、脳の情報を伝える神経は弱り、そこから起こるからだの機能上の問題は、連鎖反応で倒れるドミノのように、体内のあらゆる部分に影響します。このように神経の流れが正常であることが私たちの健康を維持するもととなり、その力が発揮されていない事が病気やあらゆる症状につながる原因となるのです。（このHPでは解りやすくする為、あえてサブラクセーションを骨のズレと表記しています）

サブラクセーションが起こる原因について

サブラクセーションの原因は三つの原因があり、頭文字を取って3Tとも呼ばれています。生活習慣が大きく絡んでいて、サブラクセーションが起こるのは大人だけでなく、赤ちゃんを含めた子供にも同じようなリスクがあります。

Trauma （トラウマ）

姿勢、交通事故、外傷、スポーツなどによる外傷です。

Toxin （トキシン）

医薬品、合成着色料、合成保存料、タバコ、廃棄ガス、覚醒剤などの毒物です。

Thought（ソウト）

ストレス、ネガティブなどの思考です。

アジャストメントとは？

カイロプラクティックにおいてサブラクセーション（神経の機能低下箇所）を取り除くことをアジャストメントといいます。分かりやすく説明すると糸電話と同じです。もし糸電話を使い会話している時、その糸を指で誰かに触れた場合、会話が聞こえなくなります。この指をサブラクセーションといい、この糸を触っている指がどこにあるのか分析しそれを取り除く事をアジャストメントと言います。アジャストメントにより脳と身体の各細胞の神経伝達を正常化させることがカイロプラクティックの目的なのです。アジャストメントに要する時間は約5～10分程ですが、ほんの一瞬でも背中を通る神経のスイッチが「オン」なるわけですから、その効果は絶大です。神経のスイッチが入ると、脳からの情報が身体に正確に伝わるようになるので、長年滞っていた問題箇所も修理を再開します。サブラクセーションの潜伏期間＆進行状態は患者さんによってそれぞれ異なるため、最初のうちはアジャストメント後に今までにないような違和感や痛みなどを感じることがあります。また、日常、肉体的＆精神的にストレスが多い方には、はじめのうちはあまり違いがわかりにくいというケースもありますが、継続してアジャストメントを受けていくことで、徐々に体の変化が体感できるようになっていきます。

ボキッという音について

カイロプラクティックは「骨をボキボキする事」というイメージを持っている方が非常に多いですが大きな間違いです。カイロプラクティックはサブラクセーションをアジャストメントする事であって、アジャストメントの際にボキッという音が鳴る場合がありますが、それは目的ではなく過程にすぎません。矯正の時に「ボキッ」というクラック音は、関節滑液内に溶け込んでいる窒素ガスが気化し、骨と共振して聞こえる音です。骨の歪みが慢性化（癒着）している人や、ガスの溜まりにくい体質の人は、クラック音が小さく鳴らない事もあります。また、主原因であるサブラクセーションの骨が鳴りにくく、補正のズレ（カンパンセ-ション）は音が大きく鳴る傾向があります。クラック音が鳴ったから「骨が入った」とか「矯正が成功した」訳ではありません。ボキボキ音だけ鳴らすような治療院がYouTubeやSNSに出ていますが、あれはカイロプラクティックではなく整体です。ボキボキと骨を矯正して欲しいだけの方は当院へのご予約はご遠慮下さい。

カイロプラクティック業界の現状

カイロプラクティックは、発祥国のアメリカをはじめ、イギリス、カナダ、オーストラリア、EU諸国では国家資格として認められております。アメリカにおいては、このD.C. （ドクター・オブ・カイロプラクティック）の学位を取得するためには4年制大学にて必要な単位(3年間)を取得したのち、 カイロプラクティックの専門大学にて4200時間以上の教育(約4年間)をクリアしなければなりません。その後、4つのナショナルボード（国家試験）をクリアし、各州の試験をクリアして初めてカイロプラクティックの開業資格を得ることができます。現在、日本においては残念ながらカイロプラクティックは法制化されていない為、カイロプラクティックを誰でも名乗れて、誰でも開業出来てしまいます。JAC（日本カイロプラクターズ協会）では、一定基準の修学者を対象としてカイロプラクティックが国家資格になるよう、厚生労働省に働き掛けています。正しい理念を守ってカイロプラクティックを提供しているのは、業界全体のわずか1％程度と言われています。当院は、静岡県内でも数少ない正統派カイロプラクティック院の一つです。

整体とカイロプラクティックの違いは？

整体は筋肉をほぐしたり、関節を緩めたりする治療方法で、殆どが時間制のリラクゼーションです。ボキボキと矯正する事をやる整体院がありますが、骨の動きが硬くなっている箇所（フィクセーション）に対して、回旋（ひねる）を伴う矯正で施術します。ひねる矯正は靱帯や筋肉を痛め大変危険です。カイロプラクティックは、神経にアプローチする治療方法です。サブラクセーションという神経が機能低下している箇所を科学的に分析して、目的をもってアジャストメントしていきます。科学的な検査のもと矯正をしているかどうかが、整体とカイロプラクティックの大きな違いです。また、カイロプラクティックはサブラクセーション（骨のズレ）をアジャストメント（矯正）する事が目的なので、原因を正しく見つけてアジャストメントすれば施術時間は関係ありません。仮の例えですが、内臓の手術を3～4時間もごちゃごちゃやられるより、原因を早期に見つけて10分で手術が終わる方が身体への負担は少ないはずです。多くの方に正しいカイロプラクティックを知って頂きたいと願っています。

病院との違い

西洋医学では薬で症状を抑える対症療法が主流です。風邪に対して熱があれば解熱剤、咳が出れば咳止めなど、すべて薬で症状をコントロールします。これは日本の健康保険制度は招いたもので、症状が出たら病院に行って薬をもらうのが当たり前になっています。しかしどうでしょう？風邪をひいた時、解熱剤って必要でしょうか？ウイルスと戦う為に発熱している自然な免疫反応なのにこれを薬で熱を下げてしまうのは、不快な症状は無くなりますが風邪を治りにくくしていると思いませんか？私もカイロプラクティックを知るまではこれが正しいと思っていました。病院そして薬は生命を維持する為に必要な物なので否定する訳ではありませんが、もう少し自分自身に矢印を向けた方がいいのではないかと考えます。カイロプラクティックは背骨を通じ、神経伝達を整え自分自身の自然治癒力、自己免疫力を高めていく治療方法です。鍼灸などの東洋医学に近いかと思います。症状の原因は実は自分自身にあり、それは自分自身で解決出来ます。カイロプラクティックを通じ、みなさんが真の健康のあり方に気付いてもらえたら幸いです。