糖尿病の原因は砂糖の取り過ぎではありません。
糖尿病とは、血糖値(血液中に含まれるブドウ糖)が慢性的に高くなる病気のことです。
私たちは食事をすると血糖値が上がります。そして、血糖値の上昇が感知されると膵臓から“インスリン”と呼ばれるホルモンが分泌され、肝臓や筋肉ではブドウ糖を“グリコーゲン”と呼ばれるエネルギー源に換え、脂肪組織では“脂肪”として、蓄える仕組みが作動します。この仕組みが備わっているため、私たちの血糖値は飲食しても一定に保たれているのです。一方、糖尿病ではインスリンの分泌量が減少したり、インスリンのはたらきが弱くなったりするため、血糖値が高い状態が続くようになります。この状態が長期間に及ぶと全身の血管に障害が起こるようになり、重症化すると失明・腎不全・足の切断などQOL(生活の質)を大きく低減させるような合併症や心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こすことがあります。日本では1,000万人ほどが糖尿病に罹患していると推定されており、注意すべき病気のひとつです。